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痴漢
痴漢と被害者
- 1999-09-14 (火)
- プライベート
会社からの帰り、乗り換えの駅で渡り廊下を歩いていると後ろから何やら騒がしいわめき声(静かなわめき声などない)が聞こえてきた。
「ホンマに人のケツ触りくさって、どういうつもりやねん!」
振り返ると、かなり細身の背もそんなに高くない女性が、眼鏡を掛けて手にスーツを持ったかなり大柄な男性の腕をつかんでうらうらと歩いてくる。
「エエ年して痴漢なんかして、恥ずかしないんか! 黙ってされるがままでいてると思ったら大間違いやで!」
どうやら痴漢を捕まえたらしい。女性に引っ張られながら、男性は女性の耳元に何か語りかけている。
「穏便に済ましてって、どういうことやねん! 私は許さへんで!」
女性はかなり威勢がいい。また、男性が耳元で何か言っている。
「何が許してくださいもうしませんやねん! 何回もされたらタマらんわ!」
二人は僕を追い抜き、僕が乗り換える同じホームに降りていった。僕は面白くなって後をつけた。女性は相変わらずガラの悪い言葉遣いでギャーギャーと吠えまくりながら歩いていく。あまりに歩く速度が速いのでちょっと距離が開いてしまった。
すると、改札のところでガヤガヤと人がざわめいている。やっと追いつくと女性は一人。どうやら逃げられたらしい。その痴漢は大人しく捕まってお縄を頂戴するようなフリをして逃げる隙を窺っていたのだ。
むーん。悪の蔓る世の中であっていいのか!? 近くにいた人達はだれも捕まえようとしなかったのか!? それにしても、被害者の女性ももちっと女性らしさがあっても・・・と思わざるを得ないガラの悪さであったことよ。
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